胸郭がまだ発達していない乳幼児の胸部周辺の打撲により、心臓が痙攣する心室細動が発生します。
これが「心臓震盪」です。発生後、何の手当もしなければ10分で蘇生ができなくなります。心臓の外傷ですので、病気ではありません。健康なこどもたちを突然襲います。予測のできない事態のために知っておいていただきたいのです。
- 発生する可能性は数多くあります。
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- 園児同士の衝突(出会いがしら)
- 遊具からの落下(胸周辺の打撲)
- 園児同士のケンカ、胸への突き(胸を突く遊び)
- etc.etc.
- 心臓震盪って何?
- 胸周辺への衝撃によって、心臓の筋肉がけいれん(心室細動-VF)を起こし、血液を送り出せない状態になります。
なにも手当をしなければ、約10 分で亡くなってしまう非常に危険な健康なこどもの突然死です。
- 病気ですか?
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いいえ、外傷(ケガ)です。もともと心臓の病気がないこどもに起こります。
- どんなときに起こるのか?
- こどもの胸にボールが当たるなどの軽い衝撃が加わったときに起こります。心臓の動きのリズムの中で、あるタイミング
(心臓が縮みきるちょっと前)で衝撃が加わったときに起こります。
多くは野球やソフトボールなどの運動中に起こりますが、こども同士の遊びの最中など日常生活の中でも起こります。
(園児同士の衝突、遊具からの落下、ケンカなど)
- どうなってしまうの?
- 起こってから3分以上経つと、命を救うことが難しくなります。
- どうすればいいの?
- 早い段階で事故発生に気付き、一刻も早くAED(自動体外式除細動器)による電気ショックをかけることが必要です。
119番通報し、AED が準備できるまでか救急隊が到着するまで心臓マッサージを継続しましょう。
※心臓震盪から子供を救う会チラシより引用
一刻も早く救急蘇生法を実施し、特に心室細動に対してAED を使用することが重要です。乳幼児をあずかる管理者はもちろん、先生方や関係者は救急蘇生法を実施できるよう定期的に訓練を受けるべきです。
発生時救命処置が実施されなければ、園の安全管理責任が問われる可能性が指摘されています。
乳幼児をあずかる施設として、保育園・幼稚園・小学校などの施設で「心臓震盪」による被害者0(ゼロ)を目指していただきたいのです。