2008年10月7日横浜:消石灰園児の目に
横浜市は6日、南区の市立保育園で4日に開かれた運動会で、競技用に引いた白線に使われていた消石灰(水酸化カルシウム)が男児(4)の目に入り、眼科で治療を受けたと発表した。市内の小、中学校では、文部科学省の通知を受けて、消石灰が使われなくなっているが、厚生労働省所管の保育園は対象外になっており、市は7日、市内の800園に使用を中止するよう通知する。
南区サービス課によると、男児は4日午前9時20分ごろ、布などでできたこぶし大の玉を投げ合う「鈴わり」の競技に参加中、玉が目にあたり、玉に付着していた消石灰が目の中に入った。保護者らが異変に気付き、水で目を洗った後、近くの眼科を受診した。男児は眼帯なしで生活できる状態だが、検査や通院治療を続けている。
運動場の線引きなどに使われる消石灰を巡っては、目に入って視力が低下する障害が相次いでいたことが日本眼科医会の調査で判明。文部科学省が昨年11月、全国の自治体を通じ、幼稚園や小中学校などに使用をやめるよう指導。横浜市も小中学校などに同様の通知を出していたが、厚労省所管の保育園には通知していなかったという。
(2008年10月7日 読売新聞)