2011年6月8日川崎:女児が落下し頭に重傷、市立保育園で保育士がおんぶ中
川崎市は7日、川崎区内の市立保育園で、50代の女性保育士が同区に住む生後7カ月の女児を落下させ、硬膜下血腫などの大けがを負わせる事故があった、と発表した。事故当初、女児は意識不明となったが、その後回復。しかし、脳が広範囲にわたり損傷しており、現在も市内の病院に入院している。退院のめどは立っていない。
市保育課などによると、事故は4月18日午前11時40分ごろ発生。泣いていた女児をおんぶひもで背負った後、おんぶし直そうと中腰でひもを緩めた際、保育士の左脇の方からうつぶせの状態で約70センチ下のカーペットの床に落ちたとみられる。背中になじまない感覚があったため、保育士はおんぶひもを直そうとしたという。女児は4月1日に0歳児クラスに入所したばかりだった。
同課によると、同様の形のおんぶひもは市内全68カ所の市立保育園で使われているが、こうした事故例はないという。おんぶに関する指針などは設けられておらず、事故を受け、全市立保育園に対し0歳児のおんぶには介助者を付け2人一組で行うよう指導。バックル付きなど違う形のおんぶひもを導入していく予定だ。
市は「安全であるはずの保育園において、保育中の事故でけがを負わせ申し訳ない」として、園長らは事故当日、保護者に謝罪した。市は今後、局幹部で構成する事故対策委員会で事故原因の究明や再発防止を進めていく。
参照元:カナロコ 2011年6月8日(水)0時0分配信分