2012年8月21日栃木:保育園で白玉詰まらせ重体の2歳女児死亡市は責任認め謝罪(続報)
保育園で白玉詰まらせ重体の2歳女児死亡 市は責任認め謝罪
フジテレビ系(FNN)2012年 8月21日(火)19時52分配信
栃木市の保育園で、おやつをのどに詰まらせ意識不明の重体となっていた2歳の女の子が、19日に死亡した。市は責任を全面的に認め、謝罪した。
父親は「かみさんから電話をもらって、娘が、里世が息していないと。のどを詰まらせて、取ったんだけど、戻ってこないと」と語った。
2歳の女の子の命を奪う痛ましい事故が起きたのは、栃木市の保育園。7月17日午後3時すぎ、この保育園に通う森戸里世(りせ)ちゃん(2)が、おやつをのどに詰まらせるという事故が発生した。里世ちゃんがのどに詰まらせたのは、直径2.5cmほどの白玉。園内で調理し、おやつに出されたフルーツポンチに入っていたものだった。里世ちゃんは、おやつを食べ始めた4分後、突然せき込み、牛乳を吐いたという。近くにいた保育士が、カップの中に白玉がないことに気づき、体を逆さにして背中をたたくなどしたが、白玉が出なかったため、119番通報した。
駆けつけた消防隊員が白玉団子を取り除いたが、里世ちゃんはすでに、心肺停止の状態だったという。病院に搬送された里世ちゃんは、すぐに集中治療室に運ばれ治療が行われたが、意識不明の重体になった。
父親は「病院に着いた時は、最悪の結果になっていた。(先生から)話を聞いた時には、最高で植物(状態)」と語った。その後、病院に泊まり込み、ずっと里世ちゃんを見守っていたという両親。その願いもかなわず、19日午前9時ごろ、里世ちゃんは息を引き取った。父親は「大好きでしたね。本当に大好きでした。本当に可能なら、生き返らせてほしい」と語った。
里世ちゃんの死亡を受け、栃木市側は「園児本人に何の落ち度もない」とし、責任を全面的に認め、謝罪した。そして、事故調査委員会を設置し、原因の徹底究明と再発防止に万全を期すという。栃木市子ども課長・荒木由和氏は「フルーツポンチの中に、白玉団子が入っていた。カットしないで出したのが、第一の問題。今回は配慮が足りなかった」と語った。21日、FNNの取材に、保育園の園長は「お子様、ご両親、親族の皆様に、謝っても謝りきれません。深く責任を感じています」と答えた。
父親は「(およそ2.5cmの白玉を食べさせたことは)全く危機管理がなっていない。自分の娘、息子が口に入れるとすれば、その大きさのものを配膳するのかなって思いますね」と語った。こうした事故を防ぐため、現場では、どのような取り組みが行われているのか。
「やよいこども園」では、白玉を与えるとしても、のみ込む力がついてくる3歳になってからと定めているという。やよいこども園の小林葉子園長は「本園では、2歳の子に対しては、子どもたちは、白玉が大好きなんですけど、乳児の方は、ゼリーをということで、まだのみ込みが十分でない子どもたちには与えておりません。長い間の保育士の経験の中でもって、子どもたちの状態は把握していますから、それは、子どもの状態を見ながら園で考えています」と語った。最終更新:8月21日(火)19時52分