2012年10月12日宮崎:2012年7月24日保育施設で2か月乳児死亡
乳児死亡:保育園で 厚労省基準違反、保育士おらず--延岡 /宮崎
毎日新聞 2012年10月11日(木)18時11分配信
延岡市須崎町の認可外保育施設「愛夜間保育園」=自主廃園=で7月、生後2カ月の乳児が死亡した。県の調査で、当時施設に保育士がいないなど、厚生労働省の基準に違反した点があると判明。延岡署は業務上過失致死事件の可能性もあるとみて、経緯を調べている。
県こども政策課などによると、死亡したのは延岡市の30代男性の次女で、7月24日夜、園に預けられた。翌25日午前5時ごろ、迎えにいった男性が抱きかかえるとぐったりしていたため救急搬送したが、病院で死亡が確認された。司法解剖で死因は特定できず、宮崎大医学部による鑑定が続いている。同園は7月末で廃園した。
県の8月の調査に対し、園長の60代女性は、乳児が亡くなった当時、園児の世話をしていたのは園長ら無資格の2人で、乳児は24日午後9時ごろからうつぶせ寝させていたと説明。厚労省の認可外保育施設指導監督基準は「保育は1人以上の保育士または看護師の有資格者」とし、突然死防止のため乳幼児は「あおむけに寝かせる」と定めているが、守られていなかった。
県は昨年6月、園の定期立ち入り調査をしたが、保育士が辞めたのは10月で、届け出もなく、違反に気付かなかった。県は「より厳格な調査で再発を防止したい」と話している。【門田陽介】10月11日朝刊