2014年9月9日政府:保育施設の事故 データベースなど作成へ
保育施設の事故 データベースなど作成へ
2014年9月9日 22時08分NHKニュースWEB
政府は、幼稚園や保育所などでの重大事故の防止策を検討する有識者会議の初会合を開き、全国で起きた事故の情報を集約したデータベースなどの作成を目指すことになりました。
政府は待機児童の解消などを目的に、来年4月から「子ども・子育て支援新制度」を実施することにしていますが、保育所などの増設を進める一方で、こうした施設で子どもたちが重大事故に巻き込まれるのを防ぐ対策も課題となっています。これを受けて、政府は9日、事故の防止策を検討するため、研究者や自治体の担当者など有識者で作る会議の初会合を開きました。
この中で、参加者からは「関係者が事故の情報を共有することが大事だ」などといった意見が出て、今後、全国の施設で起きた事故の情報を集約したデータベースや予防につながる具体策の指針の作成を目指すことになりました。検討会は、今後、対象となる施設や集約すべき情報の範囲などについて検討を進め、提言を取りまとめることにしています。
防止策の検討開始=保育所、幼稚園での死亡やけが-厚労省など
厚生労働、文部科学両省と内閣府は9日、保育所や幼稚園などにおける子どもの死亡や重いけがなどの事故の防止策を検討する有識者会議の初会合を開いた。11月に一定の取りまとめをする予定で、2015年度から始まる子ども・子育て支援新制度に合わせて実施する。
厚労省は現在、保育所などで発生した子どもの死亡と治療に30日以上かかるけがや病気などの「重大な事故」について、自治体に報告を求めている。ただ、事故について調査や検証をする全国統一の仕組みがないため、事故後の対応は自治体によって異なるのが現状。報告が再発防止に十分生かされていない。
新制度では、保育所や幼稚園、両者の機能を兼ねた認定こども園などに対し、重大な事故が発生した場合には、市町村への報告を義務付けている。有識者会議では報告制度を再発防止に生かすため、事故情報のデータベース構築や事故予防ガイドライン作成などを検討する。
厚労省によると、13年に全国の保育所などから報告のあった事故は162件。うち死亡したのは19人で、いずれも0~2歳だった。(2014/09/09-19:53時事通信)