2012年6月25日青森:青森山田 心臓震盪死(訴訟)
上級生、押しつけたが暴行は否定…青森山田死亡
読売新聞 2012年6月25日(月)12時11分配信
甲子園の常連校・青森山田高校(青森市)野球部の1年生部員だった少年(16)が昨年12月、寮で意識不明になって死亡したのは上級生(暴行容疑で書類送検、自主退学)の暴行などが原因だとして、大阪府在住の両親が、同校を運営する「青森山田学園」と上級生側に計約8700万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が25日、大阪地裁であり、被告側はいずれも請求棄却を求めた。
訴状では、少年は同月18日夜、寮で意識を失い、搬送先の病院で死亡。両親は〈1〉意識を失う直前、上級生から壁に押しつけられるなどの暴行を受け、「心臓震とう」となって心停止した〈2〉寮にAED(自動体外式除細動器)がないなど学校側の緊急時の態勢に不備があった――と主張している。
上級生側は、この日陳述した答弁書で少年を壁に押しつけたことは認めたが、「死亡につながる衝撃は与えていない」とし、他の暴行も否定した。閉廷後、大阪市内で記者会見した少年の両親は「裁判を通じて真実を明らかにし、責任の所在を明確にしたい」などと話した。
同校は春夏の甲子園に計11回出場。少年の死亡を受け、今春の選抜高校野球大会の出場校選考への推薦を辞退した。両親側の弁護士によると、夏の甲子園出場がかかる県大会について、同校側は両親に文書で出場の意向を伝えているという。
最終更新:6月25日(月)12時11分