2010年6月12日沖縄:託児所40分無人乳児死亡 親が保育士告発
託児所40分無人 乳児死亡 親が保育士告発
沖縄タイムス2010年6月12日 09時58分
石垣市内の民間託児所で2月、生後3カ月の男児がうつぶせに寝かされた後、心肺停止状態となって死亡した事故に関し、託児所代表の女性保育士(58)が、男児を含む乳児12人を残して市内のフィットネスクラブへ出掛け、託児所を40分以上無人状態にしていたことが11日、分かった。
男児の両親は同日、女性が「保育の一切を放棄」し、業務上過失致死、保護責任者遺棄致死罪などに当たるとして、八重山警察署と那覇地方検察庁石垣支部へ告訴、告発した。
また、託児所が当時、認可外保育施設として県へ届け出ていなかったことから、施設側に届け出を義務付けている児童福祉法にも違反していると主張した。
告訴・告発状によると、託児所代表の女性は2月1日午前10時半ごろ、男児をうつぶせに寝かせた。午前11時半には乳幼児12人を残してフィットネスクラブへ。託児所は40分以上、無人状態となり、男児は午前11時~午後0時10分の間に死亡したとみられる。
女性は正午すぎに戻り、ぐったりした様子の男児に気づいたが救急車を呼ばず、もう1人の保育従事者である娘を呼び戻し、車で病院へ向かったという。
男児の死因は解剖の結果、感染性肺炎とされ、同署の捜査は打ち切られた。
男児の母親(32)は「子どもを預けた時は、元気な姿を見送った。肺炎という鑑定には疑問があるし、託児所から病院までの間の真実を知りたい」と語った。
「適切に対応」
八重山署
八重山署は男児を司法解剖した結果から事件性はないと判断。捜査は打ち切られていた。同署は「両親の主張内容をしっかり吟味した上で、適切に対応したい」としている。