2011年3月4日青森:りんごで窒息1歳保育園児(告訴)
【青森】 おやつのリンゴで窒息 1歳児四肢まひ
八戸市の私立の認可保育所で2007年12月、1歳1カ月の乳児がおやつのリンゴ片をのどに詰まらせ、意識不明の四肢まひになる事故があり、市内に住む乳児と両親が今年2月、市を相手取り、慰謝料など3億4千万円の損害賠償を求める訴えを青森地裁八戸支部に起こした。八戸市が3日、市議会民生協議会に報告して分かった。
市によると、乳児は市認可の私立保育所に07年4月に入所。同12月18日午前、保育士に与えられたリンゴ片(長さ約5センチ、幅約3センチ、厚さ約0.5センチ)をのみ込み、窒息状態になった。救急車で市立市民病院に運んだが、到着時には心肺停止状態で意識は戻らず、08年1月に低酸素性脳症と四肢まひと診断された。
訴状で両親は「保育所での保育は本来、市町村が行うべき事務であり、保育中の損害は国家賠償法に基づいて市が損害賠償する義務を負う」と主張しているという。
市は「私立保育所の事故で自治体が被告となる例はほとんどないようだ。国家賠償法に基づく賠償請求に困惑している」と話した。
両親は保育園を経営する社会福祉法人に対しても09年、約3億900万円の賠償を求めて提訴し、係争中という。