2012年7月23日大阪:うつぶせ寝提訴2011年4月25日
<うつぶせ寝>1歳児窒息死めぐり、両親が保育所施設長提訴
毎日新聞2012年 7月23日(月)19時25分配信
大阪府高槻市の無認可保育所で当時1歳3カ月の長男が「うつぶせ寝」で窒息死したとして、同市の自営業、須川邦洋さん(39)と妻の香織さん(39)が23日、保育所の女性施設長らと高槻市に計約6000万円の賠償を求め、大阪地裁に提訴した。夫妻は保育所側を業務上過失致死容疑で刑事告訴することも検討している。
訴状によると、長男の駿一郎ちゃんは11年4月25日午後0時45分ごろ、「ひよこ共同保育所」で昼食後の昼寝の際、施設長の女性にうつぶせ状態で寝かされた。約40分後、施設長が駿一郎ちゃんの呼吸が止まっていることに気づき、病院に運んだが、午後2時半ごろ死亡が確認された。須川さん夫妻は、保育所は子どもを安全に保育する注意義務に違反し、高槻市も是正を指導しなかったと主張している。
須川さん夫妻は大阪市内で記者会見し、邦洋さんは「子どもの命を一番に考えていたら起きなかった事故。事故の原因を究明してほしい」と訴えた。保育所側代理人は「正確には訴状を見ないとコメントできないが、うつぶせ寝と死亡との間に因果関係はない」と反論し、高槻市は「訴状を確認していないのでコメントできない。認可外保育施設の安全対策については国の基準に基づいて指導監督している」としている。【渋江千春】