2013年2月20日山形:天童続報 うつぶせ寝禁止指示なし
うつぶせ寝禁止指示「なかった」、元主任が元園長の証言否定 天童ベビーホーム訴訟
山形新聞 2013年2月20日(水)8時43分配信
天童市の認可外保育施設「みんなのベビーホーム」(閉園)で2007年11月、当時4カ月の悠妃(ゆうひ)ちゃんが死亡し、遺族が元園長と保育士2人、同市、県に慰謝料など約4600万円を求めた損害賠償請求訴訟の第4回口頭弁論が19日、山形地裁であった。同園元主任の女性保育士の証人尋問を行い、元主任は、うつぶせ寝をさせないよう指示していたとする元園長側の主張について「園長は何も言っていなかった」と述べた。一方「経験上、うつぶせ寝はいけないとの認識を全員が持っていた」とした。
元主任は、悠妃ちゃんがいた乳児室について「職員不在となることが一日に何度かあった」と監督態勢の不備に言及。「昼食時や園長が休憩を取りたくなった時は職員全員が集められ、乳児室に保育士がいないことがしばしばあった」と証言した。悠妃ちゃんの異変に気付いた状況について「乳児室で引き継ぎ後、顔が下を向き、おかしな格好で寝ているのに気付いた。顔は紫色で、救急車を呼ぼうと外出中の園長に相談したが、外出先から戻るまで待つように言われた」と述べた。
事件の約9カ月前、元園長の虐待について、県に相談していたことも明らかにした。園児の給食(弁当)が足りない▽園長が暖房のない部屋に園児を閉じ込める―といったことが常態化していたとし、直後に天童市が抜き打ちで立ち入り検査したという。訴状によると、悠妃ちゃんはうつぶせ寝のまま放置され、死亡したとしている。